ティーピーリンクジャパン株式会社(TP-Link)様より、2022年8月18日に発売されたAX3000 Wi-Fi 6中継器「RE700X」についてレビューさせていただきます。
ルーターのみの環境だと遠い部屋ではWi-Fiが届かなかったり回線速度が遅いというような悩みが起こりますが、そういった環境を一発で解決してくれた製品でしたので、是非この「RE700X」の性能をレビューから参考にしてみてください。
TP-Linkさんより提供していただいた製品ではありますが、もちろんしっかり使って良し悪しをガチレビューしています!
さわり程度に結論をお話しすると、「RE700X」を使用することで最大で約4倍ネット回線速度が良くなり、安定性も増している環境になりました。
本体をコンセントに直挿しして簡単な設定を行うだけですぐに中継器として機能する手軽さと、有線接続ができるLANポートが備わっているためアクセスポイントとしての使用も可能な中継器です。
製品スペックや、ネット回線スピード、安定性など実際に計測した数値も合わせて詳しくレビューしているので購入の検討材料にしてみてください。
「TP-Link RE700X」レビュー(Wi-Fi 6中継器)
「RE700X」の特徴とポイント
デュアルバンド WiFi 6
5GHz(最大2402Mbps)と2.4GHz(574Mbps)で広い範囲まで安定したWiFiが届けられる。
自動経路選定
中継器からルーターまでの最適経路を自動で選択してくれるので通信速度が落ちにくい。
アプリで管理できる
TP-Link Tetherアプリで対応ルーターや中継器の管理が可能で、初期設定も簡単に済ませられる。
独自メッシュWiーFi機能“OneMesh™”
ルーターと中継器を一つの接続先にまとめ、最適な接続先を選んでくれるためインターネットが途切れない。
「TP-Link RE700X」製品スペックなど
ポート | ギガビットポート×1 |
寸法 | 78×36×149 mm |
アンテナ | 内蔵アンテナ×2 |
ワイヤレス規格 | IEEE 802.11a/n/ac/ax 5GHz IEEE 802.11b/g/n/ax 2.4GHz |
周波数範囲 | 2.4GHz/5GHz |
信号レート | 2.4GHz:574Mbps 5GHz:2402Mbps |
ワイヤレスモード | 中継器モード アクセスポイントモード(ブリッジモード) |
パッケージ内容 | RE700X本体 かんたん設定ガイド |
ランプについて
上から
・中継器の電源ON/OFF
・ルーターとの接続状況
・2.4GHzでルーターと中継器が接続されているか
・5GHzでルーターと中継器が接続されているか
詳しくは取扱説明書にも記載されていますが、青く点灯している状態は正常に機能していることを表しています。
ネット回線速度や安定性の比較
3LDKの自宅で、中継器「RE700X」を接続した環境とルーター(Archer AX73)のみの環境を比較しました。
(iPhoneで計測しています。)
ルーターと中継器、測定した場所は下の通りです。
(●がルーター、●が中継器、スマホのアイコンが測定位置)
ルーターや中継器のすぐそばで計測しても良い数値が出るのは当然なので、ルーターを配置している場所から一番遠い自分が最もスマホやPCを使用する場所で計測しました。
ネット回線速度は良くなるのか
「RE700X」 (中継器あり) | Archer AX73 (ルーターのみ) |
【5GHz帯】 | 【5GH帯】 |
【2.4GHz帯】 | 【2.4GHz帯】 |
ポイント
中継器「RE700X」を設置すると・・・
- 5GHz帯…ネット回線速度が約3倍アップ
- 2.4GHz帯…ネット回線速度が4倍以上アップ
回線速度は計測する度に多少違いはありますが、上に乗せた数値のように良い方向に変化しました。
ルーター本体が2階の角で、中継器が1階の中央に設置していますが、特に途切れることもなく安定してWi-Fiが繋がっています。
極端に回線が遅いということも今のところありません。
本体ランプで“電波が遠い”ことを示唆してくれる表示もないため、自分の印象としてはルーター本体からある程度離れて設置しても問題ないという認識です。
ネット回線の安定性
結論を先に言うと、ネット回線の安定性は大きくアップしていると思います。
これまでは以前このブログでもレビューさせていただいたルーター「Archer AX73」のみを使用して生活していました。
⇒【TP-Link Archer AX73 レビュー】
「Archer AX73」だけを使用している環境でもネットが繋がりにくいという感覚はありませんでしたが、ルーターからの距離が遠いこともあって数値が低い時があったりすることは感じていました。
ただ、明らかに違いがあった部分がスマホやPCなどに表示される扇上のマークの数(電波の強さ)です。
扇上のマークはWi-Fiが届く距離が遠ければ遠いほど数が減ってしまいます。
自分が作業する場所では、中継器を使用していない環境だと扇上のマークの部分が2つや1つになり電波が弱まってしまう状態がほとんどでしたが、「RE700X」を設置した環境では扇上のマークがほぼ常時3つ表示されている状態がほとんどになりました。
Wi-Fiの届く距離を広げるのが中継器の役割なので当然といえば当然な結果なのですが、「RE700X」高いネット回線速度でWi-Fiの届く距離が広がっているのをしっかり感じられる製品だといえます。
有線LANポートでの回線速度
PCを使い、ルーターから直接LANケーブルをつないだネット回線速度と、「RE700X」に備わっている有線LANポートからLANケーブルをつないだ回線速度を計測しました。
ルーター | 有線LANポート |
さすがにルーターから直接つないだ場合より、中継器の「RE700X」から接続した際の数値のほうが劣る結果となりました。
とはいえ十分なネット回線スピードです。
Wi-Fi以上に安定性の高い回線でネットの生中継やネットで映画を視聴したりすることができるので、より広い環境で距離の遠い場所で使用する場合などはこの有線LANポートは重宝すると思います。
アプリ・設定について
TP-Link Tether
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アプリを使用するとWi-Fiの接続までもかなり簡単に済ませることができます。
設定もこれと言って難しい点はありませんでした。
設定については細かく記載していませんが、上の画像のように手順をナビしてくれます。
メールアドレスとパスワードを入力してアカウントを作成する必要がありますが、アプリ内でも手順を指示してくれるので自分もあまり悩むこともなく設定を終えられました。
製品には取扱説明書も付属しているので、そちらを見ながら行うとよりスムーズにWi-Fiの接続ができます。
アプリでは設定だけでなく、中継器の管理や使用するユーザーの管理なども可能です。
設定したスマホ以外のデバイスや、自分以外に使用する家族などの端末などもパスワードを共有できるため煩わしさなく接続することもできます。
おすすめポイントと気になった点
おすすめポイント
- 電波の距離が広がり全体的な回線速度と安定性がアップする
- 設定がとにかく簡単
- 対応した製品でそろえると、設定だけでなく管理もできシームレスで快適な環境構築ができる
- 内蔵アンテナでデザインがシンプルでかっこいい
気になったポイント
- 価格が1万円程度するものである
- コンセントに挿した際は下のコンセントに影響がある
- ある程度熱を持つ
- アプリの使用はアカウント作成が必要
レビューでまとめた通り私の場合はかなり自宅のWi-Fi環境が底上げされ、ネット環境に関しては不満がないのでかなりポイントの高い製品になりました。
特に気になった点はコンセント部分ですね。
上の画像のように「RE700X」を設置すると、下に挿したい場合コンセントのタイプによっては干渉してしまい差し込めない可能性があります。
壁掛けできるような仕様だとありがたかったかもしれないですね。
そこそこ大きさもあるため、人によっては設置場所を選ぶ可能性もあります。
熱を持つと書きましたが、心配になるほど熱いわけではないので安心してください。
まとめ:Wi-Fi 6中継器「RE700X」レビュー
今回TP-Link様より提供いただいたAX3000 Wi-Fi 6中継器「RE700X」ですが、個人的には大変満足な製品となりました。
ちょうど1万円ほどとコスト的には高い部類に入るのかもしれませんが、使用してみた感想としては大きな欠点もなく安心して使用できるためおすすめできるものだと考えています。
よくある“取扱説明書が分かりにくい”ということもないですし、Wi-Fiや中継器の接続がよくわからないといった方も比較的わかりやすい製品なのでおすすめです。
自宅の環境でWi-Fi環境を増設したい方はぜひ検討してみてください。